☆黄昏色のハーフムーン☆

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しあわせは
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（相田みつを）

子育てしながら占い師業を営む朧月夜のドタバタ日記。
笑いと元気をモットーに色んな話題を提供していきます。

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人生いろいろ

らぶ☆ラブ☆Ｌｏｖｅ | 2005.11.13 Sunday 02:30

趣味の一つに「読書」が挙げられるほど本が好きで、仕事に行く電車の中や店で暇なときによく本を読んでいる。(電車の中で読むとかなり恥かしい思いをする

)
好きな作家さんは何人かいるけど、その中でも特に浅田次郎さんの本は読んでてスカッとさせられる痛快さやマジなトコで思わずクスッと笑わせてくれるトコや最後にはどんでん返しで思わず涙してしまうトコなんかが好きでよく読んでいる。
この「オー・マイ・ガアッ!」もそうだったけど、浅田次郎さんの本は人間の本質についてつくづく考えさせられるトコがある。
正直、内容としては「それはありえんで～

」というところがいっぱいなんだけど、そこは浅田節で切り回して、最後には大円団という結末が浅田次郎さんの好きなところだ

ストーリーは、友人に裏切られ莫大な借金を背負わされた日本人♂と、順風満帆だった人生のすべてを捨てて娼婦になった日本人♀と、ベトナム戦争の英雄なのに酒浸りの生活で家族にも見放され、すっかり落ちぶれてしまった米国人♂の人生くすぶりまくりの３人が１台のスロットマシンで史上最高額のジャックポットを出した。けど、賞金は一人にしか支払われない。で、３人がその権利を巡って争う中、裏舞台では３人の出したジャックポットの賞金を支払うことの出来ないマフィアが「メガ・バックスの呪い」と称して暗殺をもくろむところから始まる・・・。

昔の栄光を忘れられない時代遅れのちょっと間抜けなマフィアのボスや仲間からも恐れられていた伝説のヒットマン、世界一のお金持ちのクセに超ドケチのアラブの石油王や謎の老人「セント＝メアリー」など②、てんこもりの登場人物でちょっと混乱するかもしれないけど、でもそれぞれの人生にストーリーがあって、みんなそれぞれに人には言えぬ事情を抱えていて、でもそれぞれに夢があって、その夢を掴むために走り続けている。そんな物語り。

これを読んでて思ったことは「幸せってなんだろう？」ってこと。
今日もリアルに「朧はいま幸せ？」って聞かれたけど、それについてはなんとも答えられなかった。
人から見る「幸せ」と自分が感じる「幸せ」の違い。たしかにその子はいま仕事のこととか家族のしがらみに関して悩んで苦労してるけど、でも「将来もう一度、自分の店を持ちたい」という夢を叶えるのにいま頑張っている。それも独身だからお金の使い道に関してはある意味自由。
私は人から見れば結婚して旦那がいて子供がいて、家族仲良くハッピーに暮してるように見えるけど、でも自分が仕事で独立したくても、今はまだ子供が小さいから冒険するだけのリスクが背負えない現状とか、旦那が過去に「飲食関係で自分の店を持ちたい。そのための修行に出たいから仕事転職する」とか言い出して、今まで学校卒業して公務員一筋でやってきた人間がいきなり何を言い出すかって感じで、もう旦那の親は元よりうちの親まで出てきて大反対。

「いやいや、あんたまだ姫も赤ちゃんで、これからもっとお金いるのに何を寝ぼけたこと言ってんねん！

」って感じで、既婚者で子供がいるというだけでお金の使い道も自分のやりたいことも制限されて、でもそれは自分がそう望んだことなんだっていえばそれまでだし、そんな諸々のことを私も誰にも話さないだけで、厳しい現実が色々あるのが現状。
またうちの幼なじみも同じ。教師になりたい夢を追っかけて１０年越しにやっと念願叶った教員試験の合格も少子化問題で廃校になるかもって悩みを抱えてて、しかもいま逆単身赴任で頑張っている。でも家庭を持ってるがゆえにあまり長い時間もそこにとどまれないのが現状。でも側から見れば私と同じように旦那と子供がいて、日曜には旦那さんが赴任先にやってきて家族仲良くショッピングに行ったりってやってるけど、でもそれだって「側から見れば」であって、当人は今置かれてる現状をしんどいと感じている。
まぁ幸せと夢は、人から与えられるものじゃなくて、自分でつかんでいくものなんだろうけど、たとえその幸福をつかんだとしてもそれに等価する不幸も背負わなければならない。
それは重々に分かる。仕事でいやというほど目の当たりにしてるから。
でもやっぱりみんな苦労はしたくないし、自分は幸せになりたいと願うのが人情よね。
作中にも出てくるけど「禍福はあざなえる縄の如し」という言葉。
幸も不幸も寄り合わさった縄のように背中合わせだってことなんだけど、本当にそうだって思う。
でもその現実に抗って「自分だけは」って思う自分勝手な人が多いのが現状で、私はいつもそれを見てて寂しいと思う。

::作中引用::
孔子曰く「存亡禍福は皆、己にあるのみ。天災地妖もまた殺ぐこと能(あた)わざる也」
幸福も不幸もすべては自分が招くのであって、どのような運命もその事実を揺るがすことは出来ない、という意味。
人の幸せほどいいように見えることはないし、自分の不幸ほど重く感じることはない。
ほんとに孔子はいいコト言うね